同世代1995年、同い年の宮野 真守は、『3年B組金八先生』第4シリーズに生徒役で出演 →
目次
震災の西宮から、役者を志すまで
昭和58〜
兵庫県西宮市に生まれる
子どものころ、アニメ『シティーハンター』を観て、冴羽獠の声を演じていた神谷明をすごいと思い、声優に憧れたという。
小学6年で阪神・淡路大震災に遭う
児童会長を務めていた小学6年生のとき、阪神・淡路大震災が起きる。自宅と家族に被害は無かったが、阪神電車が神戸まで復旧した日、父に連れられて乗った電車の窓から見た神戸のまちは悲惨だった。父からは「この景色をしっかり覚えておけ」と言われた。卒業式は校庭で開かれ、児童会長として答辞を読んでいる。本人は震災を役者としての原点に挙げ、この経験が俳優の仕事に生きていると語っている。
本人芝居の上手下手とは別に、震災を経験した自分にしか演じられないことがあるはず 出典
15歳でアメリカ・オクラホマ州に1年間留学
中学時代に映画を好きになり、俳優になりたいと思うようになる。15歳の夏から1年間、交換留学でオクラホマ州へ。滞在先は牛60頭を飼う農家で、同級生の男子はみなカウボーイだった。
「友近亮平」の名でモデルに、ドラマにも出演
東京外国語大学では演劇サークルに入り、最初の公演で観客に泣いてもらった経験などから、役者を一生の仕事にしようと決める。事務所や制作会社を履歴書を持って回ったが50社以上に断られ、背の高さからモデル事務所を紹介された。モデルとしては、好きだったタレントの友近から借りた「友近亮平」を名乗り、この名義でフジテレビの『ディビジョン1 東京ミチカ New year SP』にも出ている。
デビュー、そして変態仮面
平成18〜
『レガッタ〜君といた永遠〜』で俳優デビュー
3月に東京外国語大学の英語専攻を卒業し、演技学校アクターズクリニックで塩屋俊のもと演技を学ぶ。5月には東レとデサントが共同開発した男性用水着の初代キャンペーンボーイに選ばれた。7月、テレビ朝日のドラマ『レガッタ〜君といた永遠〜』で俳優デビュー。
『椿三十郎』で映画デビュー
この年の7月からフジテレビの『花ざかりの君たちへ〜イケメン♂パラダイス〜』に明石総一郎役で出演。12月公開の『椿三十郎』で関口信吾を演じ、映画デビューを果たした。
震災後の神戸を描く映画『ふたたび swing me again』に出演
阪神・淡路大震災の後の神戸が舞台の映画で、貴島大翔を演じた。
『HK 変態仮面』で主演
俳優仲間の小栗旬が原作漫画の映画化を熱望し、主演を持ちかけた企画。色丞狂介/変態仮面を演じ、1年をかけて肉体を作り、体重を15kg増やしたあと脂肪を落とした。公開規模は大きくなかったが、興行収入2億円を記録。出演の際は、数年はCMや堅い作品のオファーは来ないと覚悟していたが、その予想は外れた。
『花子とアン』と、体を変える役作り
平成26〜
朝ドラ『花子とアン』でヒロインの夫・村岡英治を演じる
NHK連続テレビ小説『花子とアン』の第6週から、吉高由里子が演じるヒロインの夫・村岡英治役で出演。英治は劇中で関東大震災に遭う。その場面では、阪神・淡路大震災の直後に部屋へ飛び込んできた父の姿を思い浮かべて演じたという。撮影を終えると、民放のキー局や映画、舞台から出演の依頼が相次ぎ、1年先まで予定が埋まったと報じられた。翌2015年にはエランドール賞の新人賞を受けている。
日曜劇場『天皇の料理番』で20kg減量
TBSの日曜劇場『天皇の料理番』で、主人公の兄で病弱な秋山周太郎を演じるため、体重を20kg落とした。この役でザテレビジョンドラマアカデミー賞の助演男優賞を受け、東京ドラマアウォード2015でも『花子とアン』とあわせて助演男優賞に選ばれた。
本人自分の半年を捨てても良いと思えた 出典
『俺物語!!』で30kg増量
身長約2メートル、体重約120キロという設定の高校生・剛田猛男を演じるため、約30キロ増やして撮影に臨む。撮影中も体型を保つため、スタッフに毎日パンを10個ほど買ってきてもらい、合間に食べ続けた。
続編『HK 変態仮面 アブノーマル・クライシス』で再び主演
3月の舞台『ライ王のテラス』でジャヤ・ヴァルマン七世を演じたのち、5月公開の続編で再び変態仮面に。本人はこのシリーズを自身のキャリアの「代表作」と言い切った。
『東京タラレバ娘』『精霊の守り人II』などに出演
1月から日本テレビの『東京タラレバ娘』で早坂哲朗を、NHKの『精霊の守り人II 悲しき破壊神』でヒュウゴを演じる。ヒュウゴは原作者から主人公バルサと同じくらい重要な役と言われ、台本に地図を描いて物語の世界情勢を覚えた。2月には『銭形警部』で銭形幸一、7月公開の映画『忍びの国』で下山平兵衛を演じている。
西郷隆盛を生き、救命医と悪役を演じて
平成30〜
大河ドラマ『西郷どん』で主演、西郷隆盛を演じる
2016年11月に主演が決まり、初めての大河ドラマ出演が初主演となった。西郷隆盛の18歳から49歳までを演じ、晩年の姿に合わせて体重を約100kgまで増やす。鹿児島、奄美大島、沖永良部島でのロケを含む約1年3か月の撮影を終えた時、「生ききった」と語った。のちに本人は、この大河と直後に撮影した映画『燃えよ剣』の2作を自身の転機に挙げ、大河では自分がただその人物であるという感覚を初めて味わったと振り返っている。
本人ひと言で言うなら『生ききったな』という感じですね 出典
『テセウスの船』で佐野文吾を演じる
1月からTBSのドラマ『テセウスの船』で佐野文吾を演じる。9月には、雑誌『+act.』での連載をまとめた著書『行った気になる世界遺産』を出した。世界遺産検定1級の合格者でもある。
日曜劇場『TOKYO MER〜走る緊急救命室〜』で主演
TBSの日曜劇場『TOKYO MER〜走る緊急救命室〜』で、救命救急医の喜多見幸太を演じる。MERは手術室を載せた大型車両で事故や災害の現場に駆けつけるチームで、「一人も死者を出さないこと」を使命とする。第109回ザテレビジョンドラマアカデミー賞では作品賞など5部門を取り、鈴木は主演男優賞を受けた。最終回の後も続編や映画化を望む声が番組の公式SNSに寄せられ、映画化が決まった。
『孤狼の血 LEVEL2』で暴力団員・上林成浩を演じる
松坂桃李が主演する映画で、松坂演じる刑事・日岡秀一と対立する暴力団員・上林成浩を演じた。10月には、『西郷どん』の直後に撮影し、公開が1年以上延びていた『燃えよ剣』が公開され、近藤勇を演じる。11月の『土竜の唄 FINAL』では轟烈雄役。
『孤狼の血 LEVEL2』で日本アカデミー賞最優秀助演男優賞
第45回日本アカデミー賞で、『孤狼の血 LEVEL2』の上林役により最優秀助演男優賞を受けた。これに先立つキネマ旬報ベスト・テンでも、2021年公開の3作で助演男優賞。大学時代は年に400本ほど映画を観て、『キネマ旬報』を教科書のように読んでいたという。10月からはドラマ『エルピス-希望、あるいは災い-』で斎藤正一を演じた。
本人やっと俳優という肩書に自信をもって映画に出ていいんだぞ、という許可をもらえたような気持ちがしています 出典
『エゴイスト』から一人二役まで
令和5〜
映画『エゴイスト』で主演
高山真の自伝的小説を松永大司監督が映画にした作品で、14歳で母を亡くし、性的指向を隠して思春期を過ごしたファッション誌の編集者・浩輔を演じる。浩輔と惹かれ合う龍太は宮沢氷魚。原作者の高山は撮影開始の前に亡くなっていた。撮影は20日間だった。この作品で翌2024年の第78回毎日映画コンクールで男優主演賞を受け、宮沢も男優助演賞を受けた。第47回日本アカデミー賞では優秀主演男優賞に選ばれている。
本人異性愛者の自分が同性愛者の役をやるということで、ゲイの方々に観ていただいた時に『間違いなく自分たちの物語だな』と感じていただける、きちんとしたクィア映画にしないといけないなというのが、最初にありました 出典
劇場版『TOKYO MER〜走る緊急救命室〜』が公開
ドラマの劇場版第1作。横浜のランドマークタワーで爆発事故が起き、193人が閉じ込められる大災害を描く。公開から17日間で観客動員229万人、興行収入30.3億円となり、2023年公開の実写作品で唯一30億円を超えた。最終的な興行収入は45.3億円。
日曜劇場『下剋上球児』で主演
高校野球が舞台のTBSの日曜劇場で、弱小野球部の監督・南雲脩司を演じる。この役で第118回ザテレビジョンドラマアカデミー賞の主演男優賞を受けた。
Netflix映画『シティーハンター』で冴羽獠を演じる
北条司の漫画『シティーハンター』を日本で初めて実写映画にした作品で、冴羽獠を演じる。実写化の話は5、6年前から本人のもとにあったが、原作の雰囲気を保ったまま映像にするのが難しく、Netflixが手を挙げて実現した。劇中でミニクーパーを運転するため、運転免許もマニュアル車に切り替えている。
本人幼少期からの想いは変わらず『いつか冴羽獠を演じたい』という気持ちがありましたね 出典
映画『花まんま』で有村架純と兄妹を演じる
第133回直木賞を受けた朱川湊人の短編集が原作の映画で、たった一人の妹の親代わりとして大阪の下町で生きる兄・加藤俊樹を演じた。妹役の有村架純とは初共演。同じ月の22日には、日産自動車の新しいブランドアンバサダーへの就任が発表されている。
劇場版第2作『TOKYO MER〜走る緊急救命室〜南海ミッション』が公開
公開38日間で興行収入46億円を超え、第1作の45.3億円を上回った。12月にはNHKのドラマ『火星の女王』でミドリ-E0106を演じている。
日曜劇場『リブート』で一人二役の主演
妻殺しの濡れ衣を着せられたパティシエ・早瀬が、真犯人を見つけるため悪徳刑事・儀堂の顔に変わる物語で、2人を一人二役で演じる。脚本は『TOKYO MER』の黒岩勉。第127回ザテレビジョンドラマアカデミー賞で作品賞を受け、鈴木は主演男優賞、黒岩は脚本賞を受けた。
本人俳優へのラブレターであり挑戦状のような脚本。初回から最終回までずっと面白いです 出典
『新劇場版☆ケロロ軍曹』にHK役で声の出演
福田雄一が脚本・総監督を務めたアニメ映画に、福田の過去作のキャラクターが登場。鈴木は『HK 変態仮面』のHK役でゲスト声優として加わった。
現在:主演作の公開を待ちつつ、テレビでも活動
8月21日に公開予定だった劇場版第3作『TOKYO MER〜走る緊急救命室〜CAPITAL CRISIS』は、熊本県で発生した地震を受けて8月4日に公開延期が発表された。2024年4月からはTBSの『世界遺産』でナレーションを務める。Netflixの『シティーハンター2』は2027年に配信予定とされる。