同世代2009年、同い年の篠原 ともえは、タレントグッズなど、多方面のデザイン仕事を重ねる →
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ちはや あかね
一度だけと決めて29歳で応募した『魚神』でデビューし、泉鏡花文学賞を経て、初の時代小説『しろがねの葉』で直木賞を受けた小説家。
昭和54年生まれ ・ 北海道江別市出身 ・ 1979– ・ 満47歳
学歴立命館大学文学部卒業(2003年) / デビュー2008年『魚』(小説すばる新人賞、のち『魚神』と改題) / 主な受賞泉鏡花文学賞(2009年)、直木賞(2023年) / 在住東京
主な著作を見る ↓6月30日、クリープハイプの尾崎世界観による曲『痛々しいラヴ』に寄せた短編小説『Water』を『yom yom』で発表した。共作『犬も食わない』以来の2人の共同企画だった。9月3日には、餅とチョコレートをめぐる33編のエッセイ集『しろとくろの偏愛』を文藝春秋から刊行。映画『男ともだち』は2026年11月6日公開。
昭和54〜
母は国語の教師、父は病理学を専門とする獣医師。小学1年の1学期を終えて、JICAから派遣された父がザンビア大学で教えることになり、一家でアフリカのザンビアへ渡った。普段はアメリカンスクールに通い、週末は母が先生を務める日本語の補習教室で学ぶ。祖母たちから月5冊届く岩波少年文庫を、停電の夜は蝋燭の灯りで読んだ。小学4年の終わりに帰国。北海道大麻高校の時代は学校より図書館に通い、古典の先生の勧めで『伊勢物語』を1日1節ずつ現代語訳した。
本人あのまま日本の学校にいたら、かなり駄目になっていたと思います。 出典
立命館大学文学部で西洋美術史や芸術表象論を学んだ。在学中、映画を撮る友人に頼まれてストーリーを考えると一晩で書き上がり、「あ、書ける」と感じたのが小説の始まりだった。2003年の卒業後も京都にとどまり、ケーキ屋や医療事務、美術館のアルバイトなどを転々とする。村上春樹が作家になると決めたのが29歳だったと知り、自分も29歳で文学賞に挑むと決めていた。
平成20〜
初めて書き上げた長編『魚』で第21回小説すばる新人賞を受け、デビューした。29歳のときに一度だけ文学賞に挑むと決めて送った、最初で最後の応募作で、落ちたら臨床検査技師の資格を取り、研究職をしながら書くつもりだった。受賞後に『魚神』と改題。遊女屋が並ぶ小さな島を舞台にした幻想的な作品で、好きだった寺山修司の影響も受けている。
本人『次なら、次なら……』と落選後もダラダラ続けていたらキャリアを積めないし、自分が鈍麻していきそうな気がしたんです。 出典
デビュー作『魚神』を単行本で刊行し、同作で第37回泉鏡花文学賞を受けた。本人は、幻想ものでこれを超えるのは無理だと思ったと振り返る。デビュー後の5年間は、毎年収入が上がらなければ仕事を辞めると決めていた。
本人小説家であり続けるためには幻想小説ばかりではきついなと思い、しばらく現代ものばかり書いていました。ジャンルを変えたら比べられないし、私はずるいんです。 出典
2作目の『おとぎのかけら 新釈西洋童話集』を刊行。担当編集者が毎月出すお題に答えて書いた短編集で、編集者から何を書いても“千早節”になっていると言われ、自分の文体に自信を持てた。
新潮社から出した『あとかた』で第20回島清恋愛文学賞を受けた。同作は第150回直木賞の候補にもなり、初めて直木賞の候補に名を連ねる。この年は短編集『桜の首飾り』と『眠りの庭』も出している。
京都に住む29歳のイラストレーター神名と、大学時代からの男ともだちハセオを描く、千早にとって久しぶりの長編。当時住んでいた京都を舞台にした。第151回直木賞の候補になって落選したが、この作品を推していた書店員の新井見枝香が「新井賞」を作り、第1回の受賞作に選ぶ。
本人今回はいったん区切りをつけようかなと思いました。自分に近いものは書かない、ということと、固有名詞は書かない、というルールを外して、できることを増やそうと思いました。 出典
平成28〜
菓子職人の祖父と、フランス菓子を身につけた孫娘の亜樹が厨房に立つ、下町の洋菓子店を舞台にした連作。大学卒業後には、パティシエになろうと考えた時期もあった。
10月31日、クリープハイプの尾崎世界観との共作小説『犬も食わない』を刊行。同棲中の恋人どうしを、男性の側を尾崎、女性の側を千早がそれぞれの視点で描き、新潮社の『yom yom』での連載から生まれた。この年は、2017年からウェブで連載してきた食のエッセイをまとめた初のエッセイ集『わるい食べもの』も出ている。
オーダーメードで香りを作るサロンを開く調香師・小川朔を中心にした長編。『小説すばる』に連載した『朔の香り』を改題した作品。
『透明な夜の香り』で第6回渡辺淳一文学賞を受けた。41歳のこの頃、離婚を機に、長く暮らした京都から東京へ住まいを移す。4月30日に出た受賞後第1作『ひきなみ』は、YouTube番組『ほんタメ』の文学賞(2021年上半期)で大賞を受け、第12回山田風太郎賞の候補にもなった。
令和4〜
戦国末期、シルバーラッシュに沸く石見銀山を舞台に、少女ウメの生涯を描いた初の時代小説を新潮社から刊行。デビューから何年か経って旅行で訪れた石見銀山で、石見の女性は三人の夫を持ったと聞いたのが発端だった。五十代くらいで書けるかと考えていたが、編集者に背中を押されて書いた。
3度目の候補で第168回直木賞を受けた。選考委員の宮部みゆきは「血と土が匂い立つ圧巻の筆力。千早さんにしか書けない世界を見事にものした」と評している。2014年の『男ともだち』以来、約8年ぶりの候補で、本人は賞をとらなくても書く状況を自分で作ってこられた時期の受賞だと語った。4月には舞台となった島根県大田市でトークイベントに出ている。2024年の『雷と走る』の発売告知や2026年の映画化の発表では、「直木賞作家」と紹介されている。
本人あくまでも中間地点で、小説家としての第一章が終わった感じ。でも直木賞をもらえたことは、これまでこつこつと追求してきた自分の文体が認められたということだと思うんです。 出典
受賞後第1作として、『透明な夜の香り』の続編『赤い月の香り』を集英社から刊行。シリーズものは書かないと決めていたが、編集者に「シリーズものを書くという課題もあるよ」と説得されて書いた。
40歳を目前に夫から離婚を切り出された主人公・まりえが、さまざまな出会いの中で新たな生き方を探す長編。結婚相談所の場面は、同い年の編集者と実際に取材に行って書いた。千早自身も、まりえと同じように何年もかけて話し合ったうえで円満に離婚したと語っている。『男ともだち』の10年後をイメージして書いたという。
本人結婚も離婚も幸せのためにする決断なのに、どうしてだろうと不思議に思いました。物語を通して、結婚って何? ということを考えたかった 出典
からだに刻まれた「傷」をめぐる10の物語を収めた短編集を刊行。高校のクラスメイト全員から「存在しない者」とされてしまう「私」を描く『竜舌蘭』などを収める。
河出書房新社から新作小説を刊行。幼い頃に海外で暮らした女性まどかと、番犬用の仔犬として出会ったローデシアン・リッジバックの「虎」の絆と別れを描く。一家は日本へ帰る時、虎を連れて行かない決断をする。
本人愛する犬を『飼う』ということについて、一生書きたくなかった気もするし、書いて救われてしまった部分もあります。 出典
食のエッセイ集『なみまの わるい食べもの』をホーム社から刊行した。同じ年には、直木賞受賞作『しろがねの葉』と、離婚した女性を描いた『マリエ』が文庫になっている。
『透明な夜の香り』に始まるシリーズの完結編を集英社から刊行。調香師の朔がサロンを開く前日譚で、舞台を前2作の洋館から、お香の製造販売を長年手がける香老舗に移し、香道の世界を軸に据えた。
2014年の『男ともだち』の実写映画化が5月に発表された。著作の映像化は初めて。撮影はすでに2月に京都、福井、広島で行われ、千早は脚本を何度も確認し、撮影現場にも招かれた。6月には、三島有紀子監督、松岡茉優主演、成田凌共演と明かされる。
本人文字だけだった私の物語が、たくさんの人たちの手で知らなかったかたちになっていくことを、私自身はポジティブに捉えています。でも、読者のみなさん全員がそうであって欲しいとは言いません。自由に受け止めて欲しいと思います。 出典
6月30日、クリープハイプの尾崎世界観による曲『痛々しいラヴ』に寄せた短編小説『Water』を『yom yom』で発表した。共作『犬も食わない』以来の2人の共同企画だった。9月3日には、餅とチョコレートをめぐる33編のエッセイ集『しろとくろの偏愛』を文藝春秋から刊行。映画『男ともだち』は2026年11月6日公開。
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