目次
塾の一言から、竹富島の挫折へ
昭和61〜
沖縄県具志川市(現・うるま市)に生まれる
3人妹弟の長女。「愛未」の名には「未来永劫、愛し愛される子に育ってほしい」という思いが込められている。子どもの頃は短髪に半袖半ズボンで、男子とサッカーをして遊ぶ活発な子だった。最初の夢は、映画『魔女の宅急便』に影響されたパン屋さんだったという。
塾講師の一言から、沖縄でモデルとして活動を始める
高校進学のために通っていた塾の講師が芸能事務所の社長と知り合いで、身長が170センチ近くあったことから「モデルに興味ない?」と声を掛けられた。母は「学業優先にするならいいよ」と認め、沖縄のモデル事務所「Dine and indy」に入る。沖縄県立中部農林高等学校に進み、高校2年生の時には東京の芸能事務所にも所属した。
映画『ニライカナイからの手紙』で女優デビュー
蒼井優主演の映画『ニライカナイからの手紙』に、地元の女子高生役で出演した。竹富島での2週間の撮影では2行のセリフがなかなか言えず、何度も撮り直す。
両親を土下座で説得し、高校卒業後に上京
撮影の悔しさから「私、上京して女優になる」と決意し、首を縦に振らない両親の前で土下座をして許しを得た。3月に高校を卒業し、6月に上京。本人はこの決心を「自分で人生を切り開いた第一歩」と語っている。
本人撮影が終わっても、その気持ちがずっと残っていて、沖縄を出て東京でもっと仕事にチャレンジしようと決心がつきました。今動かないと絶対後悔するという思いが自分を押していたんですよね。 出典
『どんど晴れ』のヒロイン、そして冴島はるか
平成18〜
朝ドラ『どんど晴れ』のヒロインに、2156人の中から選ばれる
NHKが、翌年4月に始まる連続テレビ小説『どんど晴れ』のヒロインに決まったと発表した。1年半ぶりに復活したヒロインのオーディションで、応募は2156人。審査では沖縄なまりが全開だったといい、決まった時は沖縄の母に電話して2人で泣いて喜んだ。当時は日本トランスオーシャン航空の地域限定CMなどに出演していた。
『どんど晴れ』でテレビドラマ初出演・初主演
3月に所属事務所をヴィジョンファクトリー(現・ライジングプロダクション)へ移り、4月から9月まで放送された『どんど晴れ』で、盛岡の老舗旅館に嫁いで若女将として奮闘する浅倉夏美を演じた。約1年に及ぶ撮影の間は自分で弁当を作って現場に持って行き、一度も体調を崩さなかった。視聴率は最初こそ振るわなかったが最終回は23.2%を記録し、10月にはザテレビジョンドラマアカデミー賞のザテレビジョン特別賞を受けた。本人は、この朝ドラが決まっていなければ沖縄に帰っていたと語っている。
本人その時の出会いがなかったらまずここにはいないはずです。 出典
『コード・ブルー』で、フライトナース・冴島はるかを演じる
フジテレビ系『コード・ブルー -ドクターヘリ緊急救命-』で、救命救急センターのフライトナース・冴島はるかを演じる。主演は山下智久で、4人のフライトドクター候補生と冴島が救急救命や災害医療に奮闘する姿を描く。2009年1月の新春スペシャル、2010年1月からの2nd seasonでも同じ役を続けた。新垣結衣・戸田恵梨香とはこの共演以来、親交が深い。本人は、この役のおかげで多くの人に知ってもらえたと語っている。
本人彼女のおかげで多くの人に知っていただけましたし、『コード・ブルー』の影響で看護師になって、私にはできない社会貢献を果たしてくださっている方もたくさんいる。 出典
大河ドラマ『天地人』で菊姫を演じ、時代劇に初挑戦
直江兼続の主君・上杉景勝の妻で、上杉家と武田家の同盟の証として嫁ぎ、政治に翻弄される菊姫を演じた。大河ドラマへの出演も時代劇も初めて。『どんど晴れ』と同じ内藤愼介プロデューサーの作品で、出演が決まった時は「こんなに早く夢がかなうなんて」と喜んだ。4月からはフジテレビ『魔女裁判』にも出演している。
震災の翌月、『どんど晴れスペシャル』で4年ぶりに夏美を演じる
『どんど晴れ』が前後編のスペシャル版として4年ぶりに放送された。東日本大震災の影響で岩手でのロケは途中で中止になり、会見では「このタイミングでお届けすることは意味があると思う」と語った。同じ4月には、フジテレビ系『マルモのおきて』に畑中彩役で出演している。
『DOCTORS〜最強の名医〜』で看護師・宮部佐知を演じる
テレビ朝日系『DOCTORS〜最強の名医〜』で、堂上総合病院の看護師・宮部佐知を演じた。シリーズは2013年の『DOCTORS 2』、2015年の『DOCTORS 3』と続き、看護師チームの一員として、2023年1月3日の『ファイナル 新春スペシャル』まで同じ役で出演した。
髪を切り、母を演じる
平成26〜
『GTO』の制作発表に、長い髪を30センチ切って出席
関西テレビ・フジテレビ系『GTO』の制作発表に、長髪を30センチ切った16年ぶりのショートヘアで出席した。ロングヘアがトレードマークだったが、1月に『真田十勇士』で初舞台を踏み、新しい自分を見つける楽しさを知ったのがきっかけだという。切った時は「自然と涙が出てきちゃった」と明かした。7月から放送されたドラマでは、藤川ほなみを演じている。
『恋愛時代』で民放連続ドラマ初主演
4月2日に始まった読売テレビ・日本テレビ系『恋愛時代』で、民放の連続ドラマに初めて主演した。原作は野沢尚の同名小説。演じたのはスポーツジムに勤める衛藤はるで、満島真之介演じる元夫と、離婚から2年がたっても未練を残したまま付き合いを続ける。恋愛ドラマの主演も初めてで、「今までにチャレンジしたことがない恋愛物」と語った。
主演映画『カノン』で、三姉妹の次女を演じる
祖母が遺した手紙から、死んだはずの母が生きていたと知る三姉妹の物語で、ミムラ、佐々木希と姉妹を演じ、トラウマを抱えた次女・岸本藍に扮した。実際は3人妹弟の一番上で、役をつかむのに戸惑ったという。10月2日の公開記念舞台あいさつでは、101歳の曾祖母から、家は琉球王朝の末裔だと聞かされたことを明かした。
『連続ドラマW 本日は、お日柄もよく』で主演
原田マハの小説を実写化したWOWOWのドラマで主演し、スピーチライターの紡ぐ言葉に魅了されて新しい人生を選ぶOL・二ノ宮こと葉を演じた。伝説のスピーチライター役の長谷川京子と師弟を組む。WOWOWのドラマは初めてだった。
『バカボンのパパよりバカなパパ』で赤塚不二夫の妻を演じる
NHK土曜ドラマで、『天才バカボン』の作者・赤塚不二夫の2番目の妻・眞知子を演じた。プロデューサーは『どんど晴れ』の時と同じで、以前からこの話を作りたいと聞いていたという。
『劇場版コード・ブルー』が2018年の邦画で興行収入1位に
前年7月からの3rd seasonで、冴島は藤川一男(浅利陽介)と恋仲になっていた。これに続き、7月27日公開の『劇場版 コード・ブルー -ドクターヘリ緊急救命-』に冴島はるか役で出演した。映画の興行収入は92億円を超え、2018年の邦画でトップになった。公開前の取材では、同じ役を同じキャストとスタッフで続けてきたこの作品を「大きな宝物」と語っている。
朝ドラ『なつぞら』で、新宿・川村屋のマダムを演じる
広瀬すず主演の連続テレビ小説『なつぞら』で、新宿の有名店「川村屋」の二代目マダム・前島光子を演じ、5月1日放送の第27話から登場した。歴代の朝ドラヒロインが多数出演した作品で、『どんど晴れ』のヒロインとして加わっている。劇中の1967年、光子はヒロインの兄・咲太郎と結婚する。2019年4月からはBS-TBS『ほくりくキラリ旅手帖』で旅人を務めている。
『TWO WEEKS』で、連続ドラマ初の母親役
三浦春馬主演のカンテレ・フジテレビ系『TWO WEEKS』で、8年前に一方的に別れを告げられながら、主人公の娘をひそかに産んでいた元恋人・青柳すみれを演じた。シングルマザーとして育ててきた娘が白血病になり、ドナーを探すため、父親である主人公と再会する役。連続ドラマで母親を演じるのは初めてだった。
本人役者として一つのターニングポイント。だけど、乗り越えた先は絶対景色が変わるような気がします。 出典
『ケイジとケンジ』に仲井戸みなみ役で出演
桐谷健太と東出昌大がダブル主演したテレビ朝日系『ケイジとケンジ〜所轄と地検の24時〜』に出演した。4月からはテレビ東京『レンタルなんもしない人』で森山沙紀を演じている。『ケイジとケンジ』は2023年の続編『ケイジとケンジ、時々ハンジ。』でも同じ役を演じた。
代役の主演から、新しい事務所へ
令和3〜
深田恭子の代役で『推しの王子様』に主演
主演予定だった深田恭子が適応障害による休養を発表し、5月28日、比嘉が代役でフジテレビ7月期の連続ドラマ『推しの王子様』に主演することが明らかになった。深田の降板が制作陣に知らされたのは休養発表の数日前で、代役探しの末に起用された。演じたのは女性向け恋愛ゲームを作るベンチャー企業の社長・日高泉美で、社長役は初めて。ドラマウォッチャーの明日菜子は、この作品以降、比嘉が主役として作品を背負う機会が増えたと評している。
本人このたび大きなお役目を頂戴致しましたが、今まで頂いてきた役、どれも全て全身全霊で演じてきました。それは今回も変わらず、気持ちは同じです 出典
NHK夜ドラ『作りたい女と食べたい女』に主演
11月29日に始まったNHK総合の夜ドラ『作りたい女と食べたい女』(全10話)で主演し、料理を作るのが好きな野本ユキを演じた。ゆざきさかおみの漫画が原作で、同じマンションに住む春日十々子(西野恵未)との交流を通して、女性を取り巻く現実や女性同士の連帯、2人の間で育まれる恋愛を描く。西野はオーディションで選ばれ、この作品が初めての演技だった。ドラマウォッチャーの明日菜子は、レズビアンの存在を可視化したドラマが少なかった当時、その後の流れをつくった作品の一つと評している。
『大病院占拠』で、主人公の妻の心臓外科医を演じる
櫻井翔主演の日本テレビ系『大病院占拠』で、主人公・武蔵三郎の妻で、“鬼”に拘束される心臓外科医・武蔵裕子を演じた。シリーズは2024年の『新空港占拠』、2025年の『放送局占拠』と続き、続投している。
『作りたい女と食べたい女』シーズン2、夜ドラ枠で初めての続編
1月29日から『作りたい女と食べたい女』シーズン2(全20話)が放送された。夜ドラ枠で続編が制作されるのは初めて。前作に続いて春日役の西野恵未と共演し、西野とは前作の出会いから私生活でも親友になったという。7月からはテレビ朝日系『スカイキャッスル』で、医師の夢をあきらめた過去を持つ二階堂杏子を演じた。
本人「夜ドラ枠史上初」とお聞きして、本当に光栄でしかなかったです。ありがたい気持ちでいっぱいだったんですけど、驚きの感情はありませんでした。私の心の中で、シーズン1が終わった後もずっと野本さんと春日さんが生きていたので。 出典
『フォレスト』で岩田剛典とダブル主演
1月12日に始まったABCテレビ・テレビ朝日系『フォレスト』で、岩田剛典とダブル主演した。オリジナル脚本のラブサスペンスで、同棲してまもなく1年を迎える2人が、互いについていた嘘から幸せを崩していく。演じた幾島楓について、本人は自分にとって“新しい主役の形”だったと語る。
18年所属した事務所を離れ、コンテンツ・スリーへ
前年12月31日に、1月31日をもってライジングプロダクションを退所すると発表し、「沖縄から上京して18年間、本当にお世話になりました」とつづった。3月24日、今田美桜らが所属する芸能事務所「コンテンツ・スリー」への所属を報告。俳優として歩んで20年がたち、ここから先どう歩んで行きたいかを真剣に考えるようになったと明かした。
本人20年前に上京して来た時の様に、新しい世界に挑む様な気持ちで、新しい挑戦をしてみたいと思うようになりました。 出典
『タツキ先生は甘すぎる!』で主人公の元妻を演じる
4月11日に始まった日本テレビ系『タツキ先生は甘すぎる!』で、町田啓太演じるフリースクールのスタッフ・浮田タツキの元妻で、シングルマザーの藤永優を演じた。
初のエッセイ集『比嘉愛未エッセイ集 またね。』を刊行
講談社から初のエッセイ集を出した。仕事、恋愛、結婚、年齢、家族、価値観といったテーマの全25篇のエッセイと、故郷・沖縄で撮影したフォトパートで構成され、帯には「俳優20年、人生40年。迷って進む、日々の記録」と記された。14日の東京・六本木蔦屋書店での発売記念イベントは、参加券が即完売して追加販売が発表された。
本人今年、40回目の誕生日を迎える特別な年に、この一冊を届けられることが、何よりの喜びです。 出典
『ファーストクライ 母子救命救急班』で、日本テレビ系GP帯ドラマ初主演
7月8日に始まった日本テレビ系水曜ドラマ『ファーストクライ 母子救命救急班』で主演し、片耳に先天性の難聴を抱えながら、誰よりも赤ちゃんの産声を聞くことに執着する産婦人科医・光井明希を演じた。日本テレビ系GP帯のドラマで主演するのは初めて。医療従事者の役は多く演じてきたが、産婦人科医は初めてだった。9月9日の最終話の後には、Huluでオリジナルストーリーが配信された。