目次
生い立ちと子役時代
昭和56〜
埼玉県上福岡市(現・ふじみ野市)に生まれる
本名・星野真理。兄、姉、弟、妹がいる5人きょうだいの真ん中で、実家はタバコ屋を営んでいた。のちに青山学院中等部・高等部を経て、青山学院大学文学部フランス文学科を卒業している。
弟の影響で劇団東俳に入り、子役として活動を始める
小学1年生のとき、先に子役として活動していた弟に影響されて劇団東俳に所属し、本名の「星野真理」名義でCMやテレビドラマに出演した。引っ込み思案な性格で、両親は驚きつつも、それが治ればと応援してくれたという。
本人弟がテレビに出ているのを観たのが大きかったと思います。それまではただただテレビが好きだったのが、「その中に行けるんだ」というのが現実のものとして実感できて、「なら行きたい!」と。 出典
— 『春よ、来い』を経て『3年B組金八先生』第4シリーズの坂本乙女役に
1994年10月から翌年9月まで放送されたNHK連続テレビ小説『春よ、来い』に前島いつか役で出演した頃から、本格的に女優として活動を始める。同じ1995年10月、TBS『3年B組金八先生』第4シリーズで武田鉄矢演じる坂本金八の長女・乙女役にレギュラー起用され、この役で広く認知されるようになった。以後、シリーズが作られるたびに乙女を演じ続け、2011年の『ファイナル』まで16年にわたり同じ役を生きることになる。
児童劇団から芸能事務所へ移り、「これは仕事」と叩き込まれる
最初の『金八先生』が終わった14歳の頃、児童劇団から芸能事務所に移籍し、初めてマネージャーが付いた。涙を流すシーンで泣けない、台本を読解できていないと現実を突きつけられたという。この年はフジテレビ木曜劇場『Age,35 恋しくて』『ドク』にも出演した。
本人根拠のない自信で女優になれると思っていたものがすべて崩れてしまい、辞めたいと思ったことはありませんが、やっていけるのかなという不安とは、20代はずっと戦っていましたね。 出典
代役からの主演、女優を名乗る覚悟
平成9〜
昼ドラマ『WHO!?』で連続ドラマ初主演
TBS「愛の劇場」枠の『WHO!?』(9月〜10月)で東山風子役を演じ、連続ドラマで初めて主演を務めた。同年は日本テレビ『ガラスの靴』やフジテレビ木曜劇場『イヴ』にも出演。翌1998年には映画『虹をつかむ男 南国奮斗篇』で平山咲枝役として映画に初出演し、フジテレビ月9『ブラザーズ』にも出演した。
芸名を「星野真里」に改め、写真集『初恋』も刊行
本名の「星野真理」から芸名を「星野真里」に改めた。5月には写真集『初恋』を刊行し、10月からは『3年B組金八先生』第5シリーズで再び坂本乙女を演じている。翌2000年にはJR東海「X'mas Express2000」の第6代ヒロインに選ばれた。
『新・星の金貨』で降板した鈴木あみの代役として主演に抜擢、歌手デビューも
日本テレビ水曜ドラマ『新・星の金貨』(4月25日〜6月27日)で、藤原竜也とともに主演を務めた。ヒロインの森田まひる役は当初鈴木あみが演じる予定だったが2月ごろに降板し、手話が必要な役のため代役探しが難航、放送開始が2週間延期された末に星野が起用された。主題歌「ガラスの翼 〜星の金貨〜」(6月6日発売)でCDデビューも果たし、第29回ザテレビジョンドラマアカデミー賞主演女優賞を受賞。9月には単発ドラマ『プラトニック・セックス』でも主演した。
『人にやさしく』でも代役ヒロインを務め、ドラマアカデミー賞助演女優賞
香取慎吾主演のフジテレビ月9『人にやさしく』(1月〜3月)で、体調不良を理由に降板した加藤あいに代わって榊のぞみ役のヒロインを務めた。2作続けて主演級の代役を引き受けた形で、同時期に放送された『3年B組金八先生』第6シリーズと合わせ、第32回ザテレビジョンドラマアカデミー賞助演女優賞を受賞している。
— 『さよならみどりちゃん』で映画初主演、ナント三大陸映画祭主演女優賞
古厩智之監督の映画『さよならみどりちゃん』(2005年8月27日公開)で、ダイニングバーでアルバイトするOL・ゆうこ役として映画初主演。西島秀俊演じる店長に「みどりちゃん」という彼女がいると知りながら離れられない女性を演じ、ヌードシーンにも臨んだ。本作で第27回ナント三大陸映画祭の主演女優賞と銀の気球賞(準グランプリ)を受賞。20代を通じて演技に自信が持てなかった本人にとって、初めて形ある評価を得たこの受賞は「女優です」と堂々と名乗る覚悟を決めた転機になったと語っている。
本人形あるものをはじめていただいて、“あっ、本当に認めてもらったんだ”と。それまでは自分で「女優です」と言うのは気が引けていたんですよ。「私なんて」って。子どもの頃から憧れ続けている職業なので、おいそれとは名乗れなかった。でも賞をいただいたからには、そんなことを言ってる場合じゃない、堂々と言える覚悟を持たないと、と実感したのは大きなターニングポイントになりました。 出典
『サムシング・スイート』で舞台初主演、バラエティにも活動が広がる
PARCO劇場の『サムシング・スイート』で水上香織役を演じ、舞台で初めて主演を務めた。10月からは『3年B組金八先生』第8シリーズにも出演している。極度のあがり症だったが、24歳の時に『踊る!さんま御殿!!』で喋った様子が明石家さんまの目に留まり、他の番組にも呼ばれるようになったと本人は語っている。
ホノルルマラソンに出場し、4時間24分36秒で完走
12月14日のホノルルマラソンに出場し、目標にしていた3時間45分には届かなかったものの、4時間24分36秒で完走した(女性参加者674位)。
『空気人形』での受賞と結婚
平成21〜
『私は猫ストーカー』で映画2作目の主演、昼ドラ『おちゃべり』でも主演
鈴木卓爾監督の映画『私は猫ストーカー』(7月4日公開)で、古本屋でアルバイトをしながら町の猫を追いかけるハル役を演じ、『さよならみどりちゃん』に続く2本目の主演映画となった。演技指導のない自由な撮影を「フシギな感覚」と振り返っている。同年3月には毎日放送の昼ドラマ『おちゃべり』でも主演し、2月には写真集『月刊 星野真里』を刊行した。
本人『さよならみどりちゃん』のときにお世話になったのが越川さんだったので、またお話をいただけてうれしかったですね。映画をやりたいっていう気持ちも強くあったので、なんの迷いもなくお引き受けしました。 出典
是枝裕和監督『空気人形』で高崎映画祭最優秀助演女優賞
ペ・ドゥナ主演の映画『空気人形』(2009年)でOL・美希役を演じ、3月28日の第24回高崎映画祭で最優秀助演女優賞を受けた。同作は最優秀作品賞を含む5部門を受賞している。映画祭での受賞は『さよならみどりちゃん』のナント三大陸映画祭に続く2度目となった。同年はWOWOW『SOIL ソイル』で主演、NHK連続テレビ小説『ゲゲゲの女房』に横山ユキエ役で出演し、7月には初エッセイ『星野真里の地味な生活』を刊行した。
『3年B組金八先生ファイナル』で16年演じた坂本乙女に区切り
3月放送の『3年B組金八先生ファイナル』に出演し、1995年の第4シリーズから断続的に演じてきた坂本乙女役はここで一区切りとなった。同年は映画『デッドボール』で16歳の少年・鈴木新之助役を演じ、『吉祥寺の朝日奈くん』にもヒロイン山田真野役で出演している。
TBSアナウンサー・高野貴裕と結婚
9月1日、かねて交際していたTBSの高野貴裕アナウンサーと結婚したことをブログで発表した。青山学院大学時代の先輩で、2009年7月のDVD発売イベントで交際を自ら明かしていた相手である。自分の気持ちを口にするのが苦手だった自分の話を聞いてくれる相手に「人と分かりあう楽しみ」を教わったと綴った。
本人自分の気持ちを口にするのが苦手な私の とても拙い話をしっかり聞いてくれる彼に 人と分かりあう楽しみ、喜び、幸せを教えてもらいました 出典
昼ドラマ『シンデレラデート』で主演
東海テレビの昼ドラマ『シンデレラデート』(11月〜12月)で西村真琴役として主演を務めた。結婚後も舞台『トリツカレ男』『リンダリンダ』(いずれも2012年)などに出続けており、この主演は連続ドラマの主演としてはこの後10年間で最後の作品となる。翌2015年には短編映画『もちつきラプソディ』でも主演した。
母として、そして走者として
平成27〜
長女・ふうかさんを出産
7月30日、都内の病院で第1子となる女児を出産した。長女は2歳のときに、全身の筋力が著しく弱い国指定難病「先天性ミオパチー」と診断される。座位を保つために車いすを、呼吸を支えるために人工呼吸器を使う生活になるが、都内の私立幼稚園で3年間の共同教育を受けたのち、公立小学校の支援級に進んだ。
舞台『剣豪将軍義輝』後編に出演、「生涯この仕事を」と覚悟を語る
EXシアター六本木の舞台『剣豪将軍義輝』で海賊の娘・梅花役を続演。前編(2016年)で初めて挑んだ殺陣が好評だった。同年は博多座『熱血!ブラバン少女』や『桃山ビート・トライブ』(出雲のお国役)にも出演した。
本人子どもが私の仕事を認識してくれるようになったときに、“お母さん女優さんなんだ、すごいな”って思ってもらえるような存在でいたい。そう思ったときに、やっぱり私はこの仕事が好きなので、生涯、この仕事をやろうという覚悟を、同時にしたんですよね。 出典
『60 誤判対策室』『いつかこの雨がやむ日まで』など出演が続く
WOWOW連続ドラマW『60 誤判対策室』(5月〜6月)に春名美鈴役、フジテレビ『いつかこの雨がやむ日まで』(8月〜9月)に矢吹千尋役で出演。舞台ではタクフェス第6弾『あいあい傘』で主演を務めた。翌2019年もWOWOW『神の手』や『桃山ビート・トライブ』再演に出演している。
『Qさま!!』準レギュラー、『二月の勝者』出演、『#居酒屋新幹線』では声の出演
テレビ朝日のクイズ番組『Qさま!!』に準レギュラー解答者として出演するようになった。ドラマでは日本テレビ『二月の勝者-絶対合格の教室-』第4話(11月6日)に武田香織役、MBS・TBS『#居酒屋新幹線』(12月〜2022年2月)に高宮まり役の声で参加。2023年には日本テレビ『最高の生徒〜余命1年のラストダンス〜』にも出演している。
— 長女の難病「先天性ミオパチー」を公表、社会福祉士の資格取得も報告
9月15日、自身のブログで小学3年生の長女が先天性ミオパチーの診断を受け、障害者手帳を手にし、電動車いすで生活していることを公表した。娘のために何かできないかと社会福祉士の資格取得を決め、前年度の国家試験に合格していたことも同時に報告。障害を抱えながら前向きに生きる人々の姿に励まされ、自分たちも温かさを与えられる存在になりたいと考えたのが公表の理由だと語っている。あわせて「自分と同じような障がいや環境にある人たちのために情報を届けたい」という娘の思いで娘のInstagramを開設し、家族の日常を発信するようになった。
本人まずは私たちのことを知っていただきたい。これが私たち家族のはじめの一歩です。 出典
『きみの継ぐ香りは』で加藤ローサとW主演、10年ぶりの連続ドラマ主演
TOKYO MXで11月8日に始まった連続ドラマ『きみの継ぐ香りは』で、息子と2人で暮らす母・広瀬桜を演じ、加藤ローサとダブル主演を務めた。『シンデレラデート』以来10年ぶりとなる連続ドラマ主演のオファーには「私で良いんですか?」と戸惑ったが、原作に引き込まれて出演を決めたという。12月には文を担当した絵本『じゅんびできた?』も刊行した。
本人原作を読ませていただいて、あっという間に惹き込まれ、とても素敵な物語でした。桜は潔くて格好良い生き方で憧れの気持ちがあったので是非ともやりたいと思いました 出典
『日本一の最低男』で香取慎吾・須賀健太と23年ぶりに共演
香取慎吾主演のフジテレビ木曜劇場『日本一の最低男 ※私の家族はニセモノだった』第8話(2月27日放送)に、介護士として働きながら息子を学童に預ける母・枝久仁子役でゲスト出演し、2002年の『人にやさしく』以来23年ぶりに香取・須賀健太と共演した。同年の『24時間テレビ48』には娘とともに出演している。
エッセイ『さいごにきみと笑うのだ』を小学館から刊行
1月16日、難病とともに生きる長女との10年をつづった書き下ろしエッセイ『さいごにきみと笑うのだ 〜ふうかと紡ぐ ふつうの日々と ふつうじゃない幸せ〜』を小学館から刊行した。1本書き終えるごとに娘に読んでもらい、OKが出てから送稿する手順を繰り返したという。同じ1月16日にはテレビ東京『元科捜研の主婦』第1話に神田菜々美役で出演し、25日にはNHK BS『浮浪雲』第4話にも出た。
本人タイトルの『さいご』は1日の最後であり、その年の最後であり、最期でもあります。『きみ』はふうかであり、家族であり、友人であり、そしてこの本を読んでくださったみなさまでもあります。 出典
是枝裕和監督『箱の中の羊』に出演、再び是枝組へ
綾瀬はるかと千鳥・大悟が夫婦役で主演する是枝裕和監督の映画『箱の中の羊』(5月29日公開)に、少年のヒューマノイド・翔の母役で出演した。久しぶりの是枝組への参加を「前回に続き今回も夢のような時間」と表現している。同月にはテレビ朝日『リボーン ~最後のヒーロー~』第5話(5月12日)にも出演した。
『24時間テレビ49』チャリティーランナーに決定
6月21日放送の『Golden SixTONES』内で、8月29日〜30日放送の日本テレビ系『24時間テレビ49―愛は地球を救う―』のチャリティーランナーを務めることが発表され、娘と過ごした10年間で「すべての子どもたちが分けられることなく、子どもたち自身が自分の居場所を選べる世の中になってほしい」と願うようになったと語った。募金の名称は「できた!を増やす子ども募金」。翌22日の制作発表会見では、ランナーの話を受けて夫と娘に相談すると2人は開口一番に手を叩いて「やりな!」と背中を押したと明かした。
本人何かできたって思えることって誰でもうれしいことだし、誰でも可能性があることだし、人それぞれの“できた!”でいいと思うんです。そのための募金が集まったらいいなと思って、そのために走りたいなと思います 出典
娘の大手術の夏に『24時間テレビ』チャリティーマラソン80キロを完走
8月3日、星野真里が自身のInstagramで11歳になった長女が「大きな手術に挑みます」と明かし、「今年は我が家にとって頑張る夏」と綴った。ゴールデンウィーク明けから練習チームに合流し、7月末の合宿では30キロ超を走り切って本番へ。8月30日午後8時42分、両国国技館のゴールに到達し、走行距離は80キロ、ゴール時点の「できた!を増やす子ども募金」は3億8054万8400円に達した。ゴール直前には宣言通り娘・ふうかさんと「ギュー」と抱き合った。
本人今回の挑戦は、自分が本当にやりたいと思って受けたもの。だから不安やプレッシャーよりも、『やりたいことをやらせてもらえる』という気持ちのほうが大きかったです 出典
現在:映画『ママがもうこの世界にいなくても 私の命の日記』で医師役
10月2日に公開された川口春奈主演、山戸結希監督の映画『ママがもうこの世界にいなくても 私の命の日記』で、患者の心にも向き合う担当医・内藤静香役を演じた。9月7日の試写会では、娘の主治医たちの姿を思い返しながら初めて医師の立場から家族を見る時間を持てたと語った。舞台では声舞劇『終活を始めた途端、55歳の息子が帰ってきました』に小林雅代役で出演。『Qさま!!』の準レギュラーや娘のInstagramでの発信も続けている。
本人今まで演じるって自分の私生活をいかに豊かにして、それをお芝居で伝えるんだって思っていたんですけど、逆にいただいた役を通して自分の人生が豊かになっていくんだっていうことを今回実感させていただいたので、お互い様なんだなっていう、どのような関係も。そのことに気づけたのがすごくありがたい経験でした 出典