★ STAR TIMELINE

だんづか ゆいが

団塚 唯我

12年間の野球から映画美学校を経て、初長編『見はらし世代』でカンヌの監督週間に日本人史上最年少で選ばれた映画監督。

平成10年生まれ ・ 東京都出身 ・ 1998–

職業映画監督・脚本家 / 学歴慶應義塾大学環境情報学部中退/映画美学校修了 / 主な受賞新藤兼人賞 金賞(2025年度)

近況
2026(令和8)満28歳

現在:『見はらし世代』の脚本が年鑑代表シナリオ集に収録

2025年に封切られた日本映画から選んだシナリオを収める『'25年鑑代表シナリオ集』が7月25日に日本シナリオ作家協会から発売され、『見はらし世代』の脚本は『国宝』『8番出口』などとともに10作品の1本として収録された。

1998(平成10) 東京都に生まれる2016(平成28) 野球を続けた高校時代、映画は『君の名は。』くらい2020(令和2) 映画美学校の修了作品『愛をたむけるよ』がなら国際映画祭で上映修了作品2021(令和3) ndjcの短編『遠くへいきたいわ』を撮影2022(令和4) 短編『遠くへいきたいわ』が初公開ndjc短編2024(令和6) 初長編『見はらし世代』を撮影2025(令和7) 初長編『見はらし世代』がカンヌの監督週間に選出カンヌ監督週間2025(令和7) カンヌの監督週間で上映2025(令和7) 『見はらし世代』が全国公開2025(令和7) 短編『遠くへいきたいわ』がユーロスペースで上映2025(令和7) 新藤兼人賞の金賞を受賞2025(令和7) 特集上映「カンヌ監督週間 in Tokio 2025」で上映2026(令和8) 『イマジナリーライン』でスチールを担当2026(令和8) ヨコハマ映画祭の表彰式に出席、森田芳光メモリアル新人監督賞2026(令和8) 日本映画プロフェッショナル大賞で新人監督賞日プロ新人監督賞2026(令和8) 現在:『見はらし世代』の脚本が年鑑代表シナリオ集に収録平成令和
誕生 1998現在
高校までの12年間は野球を続け、映画にはあまり触れないまま慶應義塾大学環境情報学部に進んだ。1年生の春休み、下宿に居候していた先輩に「映画作ればええやん」と言われたのをきっかけにカメラを買い、映画美学校に入って大学を離れる。2022年に文化庁の若手育成事業ndjcで短編『遠くへいきたいわ』を発表したあと、初めての長編で題材にしたのは、自分が一番長くいたコミュニティである家族と、変わっていく東京の街の両方に抱いていた違和感だった。その『見はらし世代』で2025年、カンヌ国際映画祭の監督週間に日本人史上最年少の26歳で選ばれ、新藤兼人賞の金賞や、ヨコハマ映画祭・日本映画プロフェッショナル大賞の新人監督賞を受けている。

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歩み

野球少年と、先輩の一言

平成10〜

平成
1998平成10
満0歳

東京都に生まれる

東京都に生まれる。高校まで映画にはあまり触れなかったが、母と姉がドラマ好きだった影響で、坂元裕二が脚本を担当した作品などのドラマはよく観ていた。

2016平成28
満18歳

野球を続けた高校時代、映画は『君の名は。』くらい

小学校から高校まで12年間野球を続け、映画漬けの日々ではなかった。当時の映画体験は、大ヒットしていた『君の名は。』を2回観に行ったくらいだったと振り返っている。

令和 2019
2020令和29月
満22歳

映画美学校の修了作品『愛をたむけるよ』がなら国際映画祭で上映

12年続けた野球が終わり「次は何をやるんだろう」という感覚のまま慶應義塾大学環境情報学部に進んだ。サークルを掛け持ちして過ごした最初の1年を、のちに「次にやりたいことを見つける前の停滞期」だったと振り返っている。その春休み、下宿に居候した先輩に「映画作ればええやん」と言われ、カメラを買って調べるうちに映画学校を知る。映画美学校に入って大学には行かなくなり、万田邦敏や脚本家の宇治田隆史に学んだ。修了作品の短編『愛をたむけるよ』は、幼くして母を亡くした兄弟の物語。2020年9月のなら国際映画祭の学生部門で上映され、TAMA NEW WAVEなどでも入選・受賞した。

ndjcの短編から初長編の撮影へ

令和3〜

2021令和311月22日
満23歳

ndjcの短編『遠くへいきたいわ』を撮影

文化庁の委託事業である若手映画作家育成プロジェクト(ndjc)で、参加15名のワークショップを経て製作実地研修に進む4監督の1人に選ばれた。制作会社シグロのもと、短編『遠くへいきたいわ』を11月22日にクランクインし、26日に撮り終えた。

2022令和42月25日
満23歳デビュー

短編『遠くへいきたいわ』が初公開

ndjcの2021年度の短編4作品の1本として、2月25日に初公開された30分ほどの短編。モデルの野内まるが初主演し、河井青葉が共演した。アルバイト先に面接に来た竹内(39)と紗良(21)が、互いに亡くした母と娘の面影を重ね合う。第36回高崎映画祭などに招待された。本人はこの短編を「『見はらし世代』の前身のような作品」と語り、撮った後に長編を撮ろうと考えて、本格的に脚本を書き始めた。長編は、短編を制作したシグロの山上徹二郎プロデューサーが「長編をやろう」と提案し、息子の山上賢治がプロデューサーを務めた。

本人そこで初めて、自分のお金ではない形で映画を作る経験をして、プロのスタッフと、これまで自主映画をやっていたメンバーが一緒になって、垣根を越えて作った。その経験は、僕の中ではすごく大きかったです。 出典

2024令和6
満26歳

初長編『見はらし世代』を撮影

主演の黒崎煌代の話では、撮影は2024年の夏と2025年1月に行われた。黒崎はもともと監督の友人で、音響・音楽・スチールの担当も映画美学校の友人。編集は美学校の1期上の先輩が務め、先輩にとってもこれが初めての長編の編集だった。

カンヌ監督週間と渋谷での公開

令和7〜

2025令和74月15日
満26歳転機

初長編『見はらし世代』がカンヌの監督週間に選出

第78回カンヌ国際映画祭の監督週間に、オリジナル脚本の初長編『見はらし世代』が選ばれ、日本人史上最年少での出品となった。再開発が進む渋谷を舞台に、母の死と残された父と息子の関係を描く。主演は黒崎煌代で、遠藤憲一がランドスケープデザイナーの父、井川遥が母、木竜麻生が姉を演じた。4月15日の正式発表の2日前、プロデューサーからの電話に、最初はお蔵入りを覚悟したという。作品はその後、カンヌのほか世界12カ国の映画祭に招待された。

本人そうしたら「カンヌの監督週間に決まりました」と告げられて。喜びより先に驚きが勝ちましたね。 出典

2025令和75月
満26歳

カンヌの監督週間で上映

海外の映画祭に行ったこともないまま、カンヌの監督週間で初長編を披露した。前年に『ナミビアの砂漠』で参加した山中瑶子より若い、日本人として最年少での参加で、上映は温かい拍手に包まれた。すでに国際的なセールス会社が付き、フランスでの配給も決まった。

2025令和710月10日
満27歳

『見はらし世代』が全国公開

10月2日のジャパンプレミアを経て、10日にBunkamuraル・シネマ渋谷宮下、新宿武蔵野館などで全国公開された。劇場の近くにもロケ地が多い。プレミアでは「日本の人に見てもらうのを心待ちにしていたから緊張しています」と語り、公開記念舞台挨拶では父親役の遠藤憲一が、初対面の監督を「あまりに若くて、ウソだろうと思った」と振り返った。

本人自主映画をやっていた身としては、上映されること自体が奇跡的。素直にうれしいし、ホッとしています 出典

2025令和711月22日
満27歳

短編『遠くへいきたいわ』がユーロスペースで上映

公開中の『見はらし世代』と同じ東京・ユーロスペースで、11月22日から28日まで上映された。『見はらし世代』も同館で12月5日まで上映され、2作が並んだ。

2025令和711月
満27歳受賞

新藤兼人賞の金賞を受賞

日本映画製作者協会に所属するプロデューサーが、長編実写3作目までの新人監督を表彰する賞で、2025年度は215作品が対象だった。12月5日の授賞式ではUDCast賞も贈られた。

本人誰と一緒に映画を作るか、プロデューサー、制作会社によって変わってくると強く実感した 出典

2025令和712月
満27歳

特集上映「カンヌ監督週間 in Tokio 2025」で上映

その年の監督週間の作品を日本で上映する特集上映が、12月12日から25日まで東京・ヒューマントラストシネマ渋谷で開かれ、『見はらし世代』も上映作品に入った。

新人監督賞を重ねて

令和8〜

2026令和81月17日
満27歳

『イマジナリーライン』でスチールを担当

東京藝術大学大学院映像研究科の作品で、坂本憲翔が監督・脚本を務めた長編『イマジナリーライン』が1月17日に公開された。団塚はスチールとしてクレジットされている。

2026令和82月1日
満27歳

ヨコハマ映画祭の表彰式に出席、森田芳光メモリアル新人監督賞

第47回ヨコハマ映画祭で『見はらし世代』が森田芳光メモリアル新人監督賞に選ばれ、2月1日に横浜市内で開かれた表彰式に出席した。主演の黒崎煌代も同作などで最優秀新人賞を受けた。

2026令和85月
満27歳

日本映画プロフェッショナル大賞で新人監督賞

第35回日本映画プロフェッショナル大賞で新人監督賞に選ばれ、『見はらし世代』はベストテンの7位に入った。6月20日にテアトル新宿で開かれた授賞式では、選考委員の映画評論家・森直人が「『見はらし世代』は令和最初の『東京物語』だというくらい惚れ込んでいます」と評した。

本人またこのような場所に戻って来れるように、映画を作り続けていきたいと強く思っております 出典

2026令和8
満28歳近況

現在:『見はらし世代』の脚本が年鑑代表シナリオ集に収録

2025年に封切られた日本映画から選んだシナリオを収める『'25年鑑代表シナリオ集』が7月25日に日本シナリオ作家協会から発売され、『見はらし世代』の脚本は『国宝』『8番出口』などとともに10作品の1本として収録された。