目次
札幌の同級生バンドから、メジャーデビューへ
平成10〜
山口一郎と岩寺基晴が高校の同級生らと「ダッチマン」を結成
札幌第一高等学校の同級生だった山口と岩寺を含む4人で、前身バンド「ダッチマン」を組む。ビクターエンタテインメントの育成部門に所属した。2004年3月に岩寺ら3人が抜け、山口のソロプロジェクトになる。
岩寺が戻り、名前を「サカナクション」に改める
岩寺がダッチマンに戻り、ユニット名を「サカナクション」に改めた。「魚」と「アクション」を組み合わせた造語で、山口のいとこが考えた言葉。サポートメンバーを交えて札幌のライブハウスやクラブに出る。当時は、DJの山口に岩寺のギターがアドリブで合わせる形だった。
RISING SUN ROCK FESTIVALの公募枠に868組から選ばれる
春、山口は音楽仲間の草刈愛美、仕事の同僚だった岡崎英美、知人の知り合いの江島啓一を誘い、サポートメンバーに加えた。8月、地元北海道のRISING SUN ROCK FESTIVAL 2006 in EZOの公募選出枠に、868組の中から選ばれて初出演。ビクターの担当者がメンバーに知らせずに録音を送り、それが選ばれたという。
1stアルバム『GO TO THE FUTURE』でメジャーデビュー
ビクターエンタテインメント傘下のBabeStar Labelから、1stアルバム『GO TO THE FUTURE』でメジャーデビュー。録音からミュージックビデオの制作まで、すべて札幌で行った作品。これを機に草刈・岡崎・江島が正式メンバーとなった。収録曲の『三日月サンセット』『白波トップウォーター』は、ダッチマン時代からある曲だった。
『NIGHT FISHING』を発売、新人最多の8フェスに出演
1月23日に2ndアルバム『NIGHT FISHING』を発売。初の全国ツアーを回り、夏には当時の新人として最多の8本の大型野外フェスに出た。12月、初のシングル『セントレイ』を出す。
東京へ移り、武道館と初めての紅白
平成21〜
拠点を東京に移し、『シンシロ』で初のトップ10
活動の拠点を札幌から東京へ移し、1月21日に3rdアルバム『シンシロ』を発売。BabeStar Labelからビクターレーベルに移って最初の作品で、オリコンで初めてトップ10に入った。山口が原曲を作り、メンバー1人ずつと組んでアレンジを詰める作り方を初めて試している。
山口一郎(Vo/Gt)今までぼくらはいわゆるJ-POPシーンとは少し離れたところにいた気がするんですけど、これからはもっとそこに軸足を置いて自分たちをちゃんと表現していきたいと思って。 出典
『アルクアラウンド』がヒット、10月に初の日本武道館
1月の2ndシングル『アルクアラウンド』と3月の4thアルバム『kikUUiki』が、ともにオリコン初登場3位でそれまでの最高位になった。8月に3rdシングル『アイデンティティ』を出し、そのヒットに伴って10月には初めて日本武道館で公演を開いた。
『DocumentaLy』がオリコン2位
この年は7月に『ミュージックステーション』に初めて出演し、6月発売のシングル『バッハの旋律を夜に聴いたせいです。』を披露している。9月に出した5thアルバム『DocumentaLy』が、オリコンで自身最高の2位に入る。
初のドラマ主題歌『僕と花』、8月に『夜の踊り子』
5月30日に6thシングル『僕と花』を発売。フジテレビ系ドラマ『37歳で医者になった僕〜研修医純情物語〜』の主題歌で、初めてドラマ主題歌を担当した。8月には7thシングル『夜の踊り子』を出し、モード学園のCMソングに使われた。
6thアルバム『sakanaction』が初のオリコン1位
この年は1月に、フジテレビ系ドラマ『dinner』の主題歌『ミュージック』を初のワンコインシングルとして出している。3月13日に6thアルバム『sakanaction』を発売し、初めてオリコン初登場1位を記録。このアルバムを携えたツアーは全国で8万人を動員した。
初めてNHK紅白歌合戦に出場
11月25日の出場歌手発表で初出場の9組に入り、記者会見にも並んだ。12月31日の『第64回NHK紅白歌合戦』で、この年1月に出したシングル『ミュージック』を歌う。
両A面シングル『グッドバイ/ユリイカ』を発売
1月15日、初の両A面シングル『グッドバイ/ユリイカ』を発売。『ユリイカ』は映画『ジャッジ!』のエンディングテーマになった。10月には『さよならはエモーション/蓮の花』を出し、『蓮の花』は映画『近キョリ恋愛』の主題歌に使われた。
『新宝島』と自主レーベルの実験
平成27〜
草刈の妊娠で、10月までライブ活動を休む
1月、草刈愛美が第1子の妊娠を発表し、体調を考えて10月までライブ活動を休んだ。休止中の3月にも、初期のアルバム3作をアナログ盤で出している。6月11日にはラジオ番組『サカナLOCKS!』で草刈の出産を報告。10月26・27日には、ライブ活動の再開として日本武道館に立った。
自主レーベルNF Recordsから『新宝島』
9月11日、ビクター内に自主レーベルNF Recordsを立ち上げると発表。その1作目として、9月30日に11thシングル『新宝島』を発売した。映画『バクマン。』の主題歌で、初めて映画の劇伴も手がけている。この映画音楽で、翌年の第39回日本アカデミー賞の最優秀音楽賞を受けている。『新宝島』のミュージックビデオは、再生回数が2億回を超えている。
株式会社NFを設立し、山口が代表取締役に
この年は10月に12thシングル『多分、風。』を出している。11月16日、主催してきたパーティー「NF」の理念を広げるため、株式会社NFを設立した。代表取締役は山口が務める。
デビュー10周年の記念イベント
デビューからちょうど10年の5月9日、東京・新木場スタジオコーストで記念イベントを開いた。ファンのリクエストをもとに原点ともいえる楽曲を15曲演奏し、メンバーがこれまでの活動を振り返るトークも行った。
約6年ぶりのオリジナル・アルバム『834.194』
6月19日に7thアルバム『834.194』を発売した。2013年の『sakanaction』以来、約6年ぶりのオリジナル・アルバムとなった。発売に先立つ4月6日から、初めて全会場をサラウンドで鳴らす全国アリーナツアーを回っている。
山口一郎(Vo/Gt)きっとこの数字が何のことなのかを理解できた時に、アルバムのテーマを理解していただけるのかなと思っています 出典
NHK教育テレビジョンで初の冠番組
9月18日、NHK教育テレビジョンでバンド初の地上波の冠番組『シュガー&シュガー サカナクションの音楽実験番組』のレギュラー放送が始まった。
ホールツアーの追加公演が全て中止に
5月に予定していたホールツアー『SAKANAQUARIUM 2020 "834.194 光"』の追加公演『SPEAKER +』が、新型コロナウイルスの感染拡大防止のため全公演中止になった。全公演の中止は自身初だった。
コロナ禍を題材にした「アダプト」「アプライ」を始める
10月22日、コロナ禍での経験をコンセプトにした二部構成の音楽プロジェクト、「アダプト」と「アプライ」を始めると発表。「アダプト」は、11月のオンラインライブから動き出した。
休養と公表を経て、『怪獣』で再び紅白へ
令和4〜
山口一郎が体調不良で休養、ツアーは中止に
3月30日にコンセプト・アルバム『アダプト』を発売。6月からのホールツアーはリハーサルが十分にできず、4公演を延期した。7月1日、山口が一定期間休養すると発表。5月から極度の倦怠感が続き、6月下旬に医師から休養が必要と診断されていた。ツアーは最終的に全公演中止となり、出演予定のイベントには山口以外のメンバーが出た。
山口一郎(Vo/Gt)1ヶ月休めば復活できると思っていたんですけど、病気のことをなめていて、よくならない。 出典
4人のリアレンジ集と、山口ひとりの全国ツアー
9月6日、既発曲のリアレンジと他のミュージシャンによるリミックスを集めた『懐かしい月は新しい月 Vol. 2 〜Rearrange & Remix works〜』を発売。リアレンジの中心は、岩寺・草刈・江島・岡崎の4人がリモートで作った曲だった。10月からは、山口が単独で全国10都市を回るツアーを始めた。
山口がうつ病を公表、5人での活動再開を発表
東京ガーデンシアターでの山口のソロツアー最終公演で、山口は自身の病気がうつ病だと明かした。診断は2022年6月だった。アンコールで5人がそろって『新宝島』を演奏し、4月20日の幕張メッセから約2年ぶりの全国アリーナツアーを開くと発表。5月5日には、再起を追ったNHKスペシャル『山口一郎 “うつ”と生きる~サカナクション復活への日々~』が放送された。
山口一郎(Vo/Gt)僕が患った病気はうつ病です。この2年間、すごく苦しくてあがいていました。 出典
『怪獣』がアニメ『チ。』の主題歌に、初のデジタル1位
バンドとして約3年ぶりの新曲『怪獣』を配信。アニメ『チ。 ―地球の運動について―』のオープニング主題歌で、初めてのアニメ主題歌だった。山口が病気を患ってから初めて作った曲で、歌詞づくりに苦しんで締め切りを何度も延ばし、1年半かけて仕上げている。オリコン週間デジタルシングルランキングで初めての1位を取り、11月にはストリーミングの累積再生数が自身最速で2億回を超えた。
山口一郎(Vo/Gt)しんどい日々の中で作ってきた音楽がたくさんの人に聴かれることになったというのは、本当に報われましたし、音楽を続けていくモチベーションっていうか、これで生きて行くしかないっていう覚悟。 出典
12年ぶり2度目のNHK紅白歌合戦
11月14日、『第76回NHK紅白歌合戦』への出場が発表された。2013年の初出場から12年ぶり、2度目の出場。山口は、出演を最後の最後まで迷っていたと明かした。大みそかの本番では白組として『怪獣』と『新宝島』を披露している。
山口一郎(Vo/Gt)自分と同じように病気や様々な理由で苦しんでいる方々の力になっているという実感を得た事で、迷いは少しずつ溶けていきました 出典
ドラマ主題歌『いらない』を配信
新曲『いらない』を配信。加藤浩次が初めてドラマ監督を務めた中京テレビ・日本テレビ系『こちら予備自衛英雄補?!』の主題歌で、『怪獣』以来約1年ぶりの新曲だった。
2012年の『夜の踊り子』がストリーミング1位に
インドネシアの伝統的なボートレース「パチュ・ジャルール」で、船首に立って踊る少年の映像に『夜の踊り子』を重ねたショート動画が韓国でミームになり、日本でも4月中旬ごろから広がった。山口も自ら踊ってみせた。5月20日、2012年発売のこの曲が、オリコン週間ストリーミングランキングで自身初の1位を獲得。6月8日付まで3週続けて1位だった。
MUSIC AWARDS JAPAN 2026で『怪獣』が最優秀楽曲賞
東京・TOYOTA ARENA TOKYOで開かれたMUSIC AWARDS JAPAN 2026で、『怪獣』が最優秀楽曲賞を受けた。最優秀ミュージックビデオ作品賞、最優秀ロック楽曲賞、最優秀アニメ楽曲賞などもあわせ、ライブの照明・音響スタッフの賞を含めて計8冠になった。
山口一郎(Vo/Gt)ライブが素晴らしいバンドが世界で戦っていくべきだと思うので非常に勇気をもらいうれしかったです 出典
アリーナツアー“透明”で、2027年のデビュー20周年へ
9月2日に『怪獣』と『いらない』を収めたCDシングルを発売。9月8日の日本武道館に始まる3会場10公演のアリーナツアーを組み、デビュー20周年の2027年に9会場21公演を加えて全31公演とした。2027年5月9日の広島公演まで続く日程。12月25日公開の映画『BYE BYE LOVE 探偵はBARにいる』では、2014年の『グッドバイ』が主題歌に使われる。
山口一郎(Vo/Gt)今から振り返ってみるとこの曲があったからこそ自分はミュージシャンを続けていられると思えるとても大切な楽曲です 出典