少年期と芸能界入り
平成5〜
東京都杉並区阿佐ヶ谷に生まれる
父は俳優の中野英雄。「太賀」という名前は、父が「大河ドラマに出られるように」と願って名付けたものだという。
『WATER BOYS』に感動し、芸能界に興味を持つ
小学生の頃にテレビドラマ『WATER BOYS』を見て感動し、主演の山田孝之に憧れを抱くようになった。
映画『バッテリー』のオーディションに合格し芸能界入り
オーディションで共演した林遣都がスターダストプロモーション所属だったことから、自ら関係者に直談判して同事務所と契約。同年、テレビドラマ『新宿の母物語』で俳優デビューした。
大河ドラマ『風林火山』に出演
上杉龍若丸役で大河ドラマに初出演した。
『那須少年記』で映画初主演
城山修役で単独初主演を務め、若手俳優としての足場を固めていく。
大河ドラマ『天地人』に出演
直江景明役で、2007年の『風林火山』に続き2度目の大河ドラマ出演。父が名付けに込めたという願いに一歩近づいた。
個性派として頭角を現す
平成22〜
— 映画『桐島、部活やめるってよ』に出演
吉田大八監督の話題作に出演し、TAMA映画賞最優秀作品賞を受賞するなど高く評価された。同世代俳優が集うアンサンブル群像劇で存在感を示し、この作品以降、一癖ある役どころで注目されるようになった。
TAMA映画賞 最優秀新進男優賞(菅田将暉と同時受賞)
『ほとりの朔子』『男子高校生の日常』などでの演技が評価され、菅田将暉と共に新進男優賞を受賞した。以来、公私にわたる間柄となる。
月9ドラマ『恋仲』、映画『あん』に出演
『恋仲』では主人公の友人役でお茶の間の知名度を上げ、樹木希林主演の映画『あん』にも出演。芸域を着実に広げた。
— 『ゆとりですがなにか』の山岸ひろむ役でブレイク
宮藤官九郎脚本のドラマで“ゆとりモンスター”山岸ひろむを怪演し、大きな反響を呼んだ。この一作を機に一般的な知名度が急上昇し、個性派俳優としての地位を確立した。同年公開の深田晃司監督作『淵に立つ』でも印象的な演技を見せ、翌2017年のヨコハマ映画祭で最優秀新人賞を受賞している。
カメラマンとしての一面ものぞかせる
写真家・川島小鳥との1年越しのコラボ連載で撮り下ろされた私家版写真集『道』にちなむ写真展が開催されたのを機に、雑誌『CUT』でカメラマンデビュー。同じ頃、プロフィールの血液型は事務所入り当時のマネジャーが「それっぽいから」とB型に決めたものだったと明かしており、役柄とは違う飾らない素顔がのぞく。
『50回目のファーストキス』などで映画出演を重ねる
福田雄一監督作でアドリブが評価され台本が書き換えられるなど、共演者からも高い評価を受けた。連続ドラマでも起用が増え、俳優としての幅を広げていった。
改名と実力派への道
令和1〜
— 芸名を「太賀」から「仲野太賀」に改める
本名の中野と、「仲間との出会いが俳優人生の財産」と実感したことから「仲野」の表記を選んだという。新たな名前とともに、俳優としてもう一段上を目指す覚悟を示した転機となった。
『あのコの夢を見たんです。』で民放ドラマ初主演
山里亮太(南海キャンディーズ)原作のドラマで、本人役として民放連続ドラマ初主演を務めた。
— 映画『すばらしき世界』に出演
西川美和監督作で、出所した元受刑者・三上正夫(役所広司)を見つめるテレビ雑誌記者・津乃田龍太郎を演じ、骨太な演技が高く評価された。翌2022年の第45回日本アカデミー賞優秀助演男優賞、毎日映画コンクール男優助演賞、ブルーリボン賞助演男優賞を受賞し、実力派俳優としての評価を確立する代表作となった。
第46回エランドール賞 新人賞(TVガイド賞)を受賞
『すばらしき世界』『あの頃。』『コントが始まる』など前年の活躍が評価された。同年4月3日には第30回橋田賞の受賞が発表され(授賞式は5月10日)。同年6月には配信ドラマ『拾われた男 LOST MAN FOUND』で主演を務めた。
主演俳優としての飛躍
令和5〜
『いちばんすきな花』『季節のない街』に出演
連続ドラマ『いちばんすきな花』、Disney+配信ドラマ『季節のない街』に出演。前年の橋田賞受賞に続き、第4回JAPAN PODCAST AWARDSベストパーソナリティ賞を受賞した。
— 2026年NHK大河ドラマ『豊臣兄弟!』の主演に決定
豊臣秀長役での主演が発表された。大河ドラマ出演は『天地人』『江〜姫たちの戦国〜』などに続き6度目だが、主演は初めて。父が名付けに込めたという願いが、この起用によって現実のものとなった。
本人こんな日を迎えることができたというのは、俳優をやっていてよかったなと思います。
連続テレビ小説『虎に翼』に出演
佐田優三役でNHK連続テレビ小説に出演。同年7月期には宮藤官九郎脚本のオリジナル医療ドラマ『新宿野戦病院』で小池栄子とW主演を務め、美容皮膚科医・高峰享を演じた。書生時代になかなか結果を出せず挫折を味わう優三に、俳優として鳴かず飛ばずだった10代〜20代前半の自分を重ねたという。
本人負のオーラに満ちていたと思います。周りから見て『こいつ悩んでいるんだろうな』というのが一目瞭然だったかと。
映画『十一人の賊軍』で山田孝之とW主演
鷲尾兵士郎役を熱演し、殺陣を含む体当たりの演技が話題となった。この年は主演・W主演作が重なる充実期となり、GQ MEN OF THE YEAR 2024ではブレイクスルー・アクター賞を受賞した。
第46回ヨコハマ映画祭 主演男優賞(『十一人の賊軍』)
授賞式では、かつて同映画祭の新人賞を受賞した頃を振り返りつつ、共演の山田孝之やアクションチームへの感謝を語った。
大河主演、そして現在
令和8〜
— 大河ドラマ『豊臣兄弟!』が放送開始
豊臣秀長役で、大河ドラマ第65作の主演として1年間を通して物語の中心に立つ。少年時代からの念願だった大河主演を果たし、俳優としてのキャリアの大きな到達点となった。
父・中野英雄と大河ドラマで親子共演
第21回「風雲!竹田城」に、小一郎が攻略する竹田城の城主・太田垣輝延役で父がサプライズ出演。出演をためらっていた父を「やってよ」と後押しし、父にとって初めての大河ドラマ出演が実現した。父は「目と目があった瞬間は、息子だなんて全く感じず、太田垣として『このクソガキ!』と思ったくらいです(笑)」と共演を振り返っている。
映画『SUKIYAKI 上を向いて歩こう』が公開予定
「上を向いて歩こう」誕生の物語を描く作品で、歌手・坂本九役を演じる。岡田准一、松坂桃李との共演。
大河主演を務めながら、映画・ドラマの第一線で活動を続ける
大河ドラマ『豊臣兄弟!』での主演に加え、年末公開の映画にも出演するなど、個性派から実力派へと歩んできたキャリアの充実期を迎えている。